2か所以上勤務 社会保険の取り扱い

2020/06/24 ブログ

今回は、2か所以上勤務する場合の社会保険の取り扱いについて取り上げてみたいとおもいます。
 

結論から言えば、各会社で社会保険加入の条件を満たせば、各会社で社会保険に加入することになります。


 

今回の記事でお伝えすること

 

●社会保険加入の条件

●2か所で条件を満たすことってあり得るの

●2か所勤務の手続き

●社会保険料はどうなるの

●保険証はどうなるの

 


 

社会保険加入条件からおさらい

 

まずは社会保険加入の条件から確認してみましょう。

1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上

常時雇用者は正社員と考えましょう。

例えば、正社員の週の所定労働時間が40時間の場合、その4分の3である週30時間以上の従業員は社会保険加入条件を満たすことなります。

また、正社員の所定労働時間および所定労働日数の4分の3未満であっても、被保険者数が常時501人以上の企業、個人事業主で下記の4要件を全て満たす方は、被保険者になります。

・週の所定労働時間が20時間以上あること

・雇用期間が1年以上見込まれること

・賃金の月額が8.8万円以上であること

・学生でないこと

 


 

2か所で条件を満たすことってあるの

 

2か所で勤務することはありますが、それぞれで4分の3条件を満たすことはあるのでしょうか

仮に2か所の各企業で週30時間以上働くとなると、週60時間勤務となりますね。

こう考えると、2か所で社会保険加入条件を満たすことはないと思いますよね。

しかし

役員の場合、労働時間に関係なく社会保険に加入する義務があります。

例えば、A社では正社員、B社では役員であった場合にはそれぞれで社会保険の加入条件を満たすことができます。

なので、実際は一方が役員、または2か所で役員という方が2か所で社会保険に加入するケースが多いです。

つまり2か所で社会保険に加入することも十分あり得ます。


 

2か所で社会保険に加入する場合の手続き

 

各事業所で資格取得届を提出します。

そして同時に

「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」といった書類を届け出ます。

この届出は、被保険者が同時に複数(2か所以上)の適用事業所に使用される場合に、被保険者が届出を行い、主たる事業所を選択するものです。

※選択が必要になる場合とは、次の場合です。

1.保険者の一方が健康保険組合である場合

2.保険者がいずれも健康保険組合である場合

3.保険者の一方が全国健康保険協会、他方が健康保険組合である場合

4.保険者がいずれも全国健康保険協会で、二以上の事業所を管轄する年

金事務所が異なる場合(年金事務所を選択します)

5.保険者がいずれも全国健康保険協会で、二以上の事業所を管轄する年

金事務所が同一の場合(事業所を選択します)

 


 

保険料はどうなるの?

 

2以上事業所勤務届に各事業所の報酬額を記入します。

その報酬額を合算して標準報酬月額が決定されます。

合算した標準報酬月額を各事業所の報酬額に応じて按分し保険料を決定します。

その保険料については、

年金事務所より各事業所宛に「2以上事業所勤務被保険者標準報酬決定通知書」が届きます。

その書類に保険料が記載されていますので、給与計算の際は、記載されている保険料を控除してください。

 


 

保険証はどうなるの?

 

保険証については、選択事業所の保険証のみ発行されます。

A社で社会保険に加入。その後B社でも社会保険に加入した場合

もともとA社で社会保険に加入していたので、保険証を持っています。

A社を選択事業所とした場合は、そのままA社の保険証を使用すること

B社を選択事業所とした場合は、A社の保険証を返却、B社の保険証が発行されます。

 

いかがでしたでしょうか

雇用保険は2箇所勤務でそれぞれ条件を満たしても1か所でしか加入できないので、社会保険も同様の扱いと勘違いされる方もいます。

これから副業、兼業も増えてくるかと思います。
2か所以上で勤務される役員、従業員の方がいらっしゃる企業は、社会保険の加入条件にご注意ください。