【新型コロナ感染症関連】コロナ特例改定手続した後に注意すること

2020/10/20 ブログ

標準報酬月額の特例改定(以下、この記事ではコロナ特例改定といいます。)が12月まで延長されました。

そこで今回は、コロナ特例改定手続きをした後に注意すべき点をお伝えします。

 


 

注意点をお伝えする前に

「コロナ特例改定」とは、どのようなものかをおさらいしてみましょう。

 

 

標準報酬月額の特例改定

 

 

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う休業で著しく報酬が下がった場合、

健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を翌月から改定することができる特例です。

 

 

通常の随時改定(月変)であれば、固定的賃金の変動後、3か月の平均をとって2等級以上に差があれば、4か月目に改定となるところ、下記条件に該当すれば、翌月から改定可能となります。

 

 

・新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和2年4月から7月までの間に、報酬が著しく低下した月が生じたこと

 

・著しく報酬が低下した月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がっていること(固定的賃金の変動がなくてもOK)

例えば、日給者の日給単価に変更はなく勤務日数が減少したことにより報酬が減少した場合、休業により報酬が支払われていない場合なども対象となります。

 

・改定内容に本人が書面により同意している

 

 

例えば

4月から休業手当が支払われた場合、通常であれば4か月目の7月に改定となります。

今回の特例を利用した場合、5月から改定が可能となります。

高い保険料を支払って給与の手取額が低くなることを防止することができます。

 

 

令和2年4月から7月までの間に休業により報酬等が急減した場合に、その翌月の令和2年5月から8月分保険料が対象となります。

※令和3年1月末日までに届出があったものが対象となりますので、遡っての申請も可能です。

 

 

さらに、当初7月までの休業が対象でしたが、期間が延長され、8月から12月までの間に報酬が著しく低下した場合も対象となりました。

 

 

期間延長とともに追加された特例もあります。

すでに特例改定を受けた方のうち、一定の条件に該当する場合は、9月から適用された定時決定を特例により変更することが可能となります。

具体的には下記条件を満たした場合に変更可能となります。

 

・新型コロナウイルス感染症の影響による休業(時間単位を含む)があったことにより、令和2年4月又は5月に報酬が著しく低下し、5月又は6月に特例改定を受けた方

 

8月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、9月の定時決定で決定された標準報酬月額に比べて2等級以上低い方

 

・本特例措置による改定内容に本人が書面により同意している

 

 

例えば

従前の標準報酬月額が300

4月の報酬が30万円、5月の報酬が休業手当で20万円、6月の報酬が休業で20万円

 

今回の特例改定で、6月より標準報酬月額が200となりました。

引き続き休業が続いていたため、休業手当が20万円のままです。

この場合は、算定は通常の報酬が支払われていた4月のみで算定するので、

9月からの保険料は300となります。

 

しかし、8月、9月も引き続き休業手当20万円が支払われています。

 

このような場合、8月に支払われた報酬20万円と9月に算定結果により変更となる標準報酬月額と比較して2等級以上の差があれば、特例で変更することが可能となります。

 

つまり今回のケースで言えば、算定結果の標準報酬月額を300から200に変更することができます。

 

 


 

 

コロナ特例改定手続きをした後の注意点

 

 

この特例は固定的賃金が変動していなくても、低額な休業手当による月額変更が認められることになります。

では、休業が回復した場合の取扱いについてはどのようにすればよいのでしょうか

 

実は4月から7月の特例改定と8月から12月の特例改定とでは扱いが異なります。

 

 

<4月から7月の特例改定>

 

5月、6月に特例改定した場合は、9月分の保険料より算定基礎届により決定した標準報酬月額が反映されます。

 

7月、8月に特例改定した場合は、定時決定が行われないため、

今回の特例改定に限り、休業回復した月から継続した3か月間の平均報酬が2等級以上上昇した場合には、固定的賃金の変動の有無に関わりなく、必ず随時改定(月額変更)の届出を行う必要があります。

 

したがって、7月、8月に特例改定を行った場合は、注意が必要です。

 

手続き漏れのないよう、ご確認ください。

 

 

<8月から12月の特例改定>

 

休業が回復した月に受けた報酬の総額を基にした標準報酬月額が、特例改定により決定した標準報酬月額に比べて2等級以上上昇した場合には、4~7月を急減月とする特例と異なり、その翌月から休業が回復した月における標準報酬月額に改定することになります。

 

該当する場合は、固定的賃金の変動の有無に関わりなく、必ず随時改定(「休業が回復した場合」の月額変更届(特例改定用))の届出を行う必要があります。

 

 

このように、

当初の特例改定で7月、8月の特例改定した場合は、

休業回復より3か月の平均報酬

 

延長後の特例改定をした場合は、

休業回復の月の報酬額

 

で2等級以上の差があれば、随時改定することになります。

 

 

また特例改定後に、固定的賃金が変動し、随時改定の対象となる場合には、通常通り随時改定(月額変更届)の届出を行うことになります。

 

月変特例後の手続きは、当初の特例改定と延長後の特例改定で取扱いが異なりますので、注意しましょう。