パワハラ防止措置義務について解説します

2020/12/03 ブログ

2020年6月1日から職場におけるハラスメント防止措置対策が強化されました。

これにより、

パワーハラスメント防止措置が事業主の義務となりました!

(※以下パワハラと記載します。)

 

そこで今回は、パワハラ防止措置義務の内容について確認してみたいと思います。

 


 

この記事でお伝えすること

 

・パワハラの定義について

・職場におけるパワハラに該当すると考えられる例、該当しないと考えられない例

・事業主と労働者の責務

・職場におけるパワーハラスメントの防止のために講ずべき措置

 


 

パワハラの定義

 

職場における「パワーハラスメント」とは、

職場において行われる

 

①優越的な関係を背景とした言動であって、

②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、

③労働者の就業環境が害されるもの

 

となります。

 

この①~③までの要素を全て満たすものがパワハラとなります。

 


 

職場におけるパワハラに該当すると考えられる例、該当しないと考えられない例

 

 

<優越的な関係を背景とした言動>

 

パワハラをイメージするとき、上司から部下に対して行ういじめや嫌がらせ、行き過ぎた指導をイメージする方が多いかと思います。

 

なぜこの関係性が成り立つかと言えば、上司のほうが部下よりも地位が上だからです。

職務上の地位が上という優位性が背景にあります。

 

しかし、ここでいう優越的な関係とは、職務上の地位によるものだけでなく、「人間関係」や「専門知識」などの様々な優位性が含まれます。

 

例えば同僚同士であっても、集団により個人を無視したりする行為であったり、

部下のほうが上司より専門知識があり、その優位性を背景に上司を馬鹿にしたり言うことを聞かないような行為なども該当します。

 

したがって、パワハラは必ずしも上司から部下に対して行うものでなく、同僚同士や、部下から上司に対してもあり得ます。

 

 

<業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの>

 

パワハラは同僚同士であったり、部下から上司に対してもあり得るという話をしましたが、

とはいえ、上司から部下に対してのパワハラが圧倒的に多いです。

 

なぜ上司から部下に対してのパワハラが多いかと言えば、

それは「上司の仕事の性質」が原因となるからです。

上司は部下を指導、教育する仕事もあります。その指導が行き過ぎてパワハラになってしまうというケースが多いです。

指導なのか?パワハラなのか?

この線引きが、難しい判断になりますが、

国では、パワハラの6類型として、該当すると考えられる例と該当しないと考えられる例を挙げております。

 

 

 


 

事業主と労働者の責務

 

 

事業主・労働者の責務について法律上明確化されました。

 

事業主の責務として以下の項目について努める必要があります。

 

・職場におけるパワーハラスメントを行ってはならないこと等これに起因する問題(以下「ハラスメント問題」という。)に対する労働者の関心と理解を深めること

・その雇用する労働者が他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう研修を実施する等、必要な配慮を行うこと

・事業主自身(法人の場合はその役員)がハラスメント問題に関する関心と理解を深め、労働者に対する言動に必要な注意を払うこと

 

具体的には社内でパワハラについての研修を実施し、理解を深めてもらうことをおススメします。

 

 

また労働者側の責務もあります。

 

・ハラスメント問題に関する関心と理解を深め、他の労働者に対する言動に注意を払うこと

・事業主の講ずる雇用管理上の措置に協力すること

 

パワハラ防止には、事業主側だけでなく、労働者側の理解・協力も必要です。

 


 

 

職場におけるパワーハラスメントの防止のために講ずべき措置

 

またパワハラ防止措置義務が事業主の義務となりました。

こちらは義務となりますので、必ず実施しなければなりません。

 

・事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

パワハラの内容・パワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発していきましょう。

 

具体的には、トップからのメッセージを発信すると良いでしょう。

人事労務担当者が積極的に防止対策を考えても、トップが取組に消極的であれば本当の意味での対策につながりません。

 

また行為者について、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、労働者に周知・啓発していきましょう

 

具体的には、パワハラ行為をした際に、どのような対処がされるのか、懲戒規定に明確に記載しておきましょう。

 

 

・相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知しましょう

相談窓口担当者が、相談内容や状況に応じ、適切に対応できるようにしましょう

 

具体的には、社内の誰が、またはどの部署がハラスメント相談窓口になるのか?

相談担当者は誰が担当するのか?などを決めていきます。

社内に適任者がいなければ、外部に委託することも選択肢の一つとなるでしょう

 

・職場におけるパワハラに係る事後の迅速かつ適切な対応

もしパワハラが起きてしまった場合の社内の対応方法を決めておきましょう。

 

事実関係を迅速かつ正確に確認し、

速やかに被害者に対する配慮のための措置を適正に行いましょう。

事実関係を確認したら、行為者に対する措置を適正に行いましょう。

そして繰り返されないよう、再発防止に向け取組をさらに強化していきます。

 

またパワハラの被害者が相談したことが原因で、パワハラがエスカレートするケースもあります。

そのようなことが起きないよう、相談者のプライバシーは十分に保護する必要があります。

これは相談者だけでなく、行為者も同様です。

 

相談者が相談を行ったことや雇用管理上の措置に協力して事実を述べたことを理由とする解雇その他不利益な取扱いをすることは、法律上禁止されております。

 

パワハラ予防には、プライバシーが保護され、社内において相談しやすい体制を作ることが重要です。

 

 

ここまで挙げてきた具体的な内容を社内で取り決め、

それをルール化してハラスメント防止規程を作成しておくことをおススメします。

 

 

規定づくりとパワハラ防止研修は最低限実施しておきましょう。

 

 

 

当事務所の研修事業をメインとした法人で

パワハラ研修を承っております。

 


 

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